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木材の種類と特徴

アッシュ

アッシュ

木目の美しさに加え、心材と辺材では明確に色味が分かれているのも、この木の大きな特徴です。色調はナラとよく似ていますが、ナラよりもはっきりとした力強い木目を持つため、優しい雰囲気の中にも、凛とした表情を持つ家具に仕上げることができます。力を加えても折れずに「たわむ」木の性質から、その名が付いたように、タモは強さとしなやかさを兼ね備えており、加工性にも優れています。そのため、家具だけではなく、建築物や楽器、あるいは野球のバットやホッケーのスティックのような運動器具などにも、幅広く使われています。

全ての広葉樹の中でも際立った存在感を誇るタモは、「白木の女王」とも讃えられ、材となってもその神秘的な美しさは変わりません。

オーク

オーク

ホワイトオークやレッドオークなどの素直な木目に比べて、板目で材を取ると力強い精悍な木目が表れ、独特の存在感を見せてくれます。また、独自の繊維構造から、柾目で材を取ると穏やかで優しい表情の中、時に「虎斑紋」という虎の背中の縞模様に似た銀色に輝く木目が表れることもあり、個性豊かな表情を楽しむことができます。

一方、非常に多くの水分を含んでいるため、乾燥には大変な手間と時間がかかります。また、土壌や環境の影響を受けやすく、均質な表情の材を揃えるという点において難しさがありますが、熱加湿によって比較的曲げ木加工が容易なため美しい曲線を出すことが可能です。

洗練された空間に独特の存在感を醸し出すナラ。その中でも北海道産ミズナラは、数ある広葉樹の中でも最高級材として珍重され、一時期は世界各国へ盛んに輸出し、「ジャパニーズオーク」として世界一の高値で取引されていました。現在は資源の枯渇で北海道産の材はほとんど流通していませんが、現地材での生産にこだわりを持ち続ける一部旭川家具メーカーは今もなお使用し続けています。

メープル

メープル

五大湖周辺に広く分布しているハードメープルは、カナダの国旗にその葉が描かれていることでも有名。日本では楓と呼ばれている木で全土に約28種が生息し、秋には見事な紅葉を見せるなど馴染みのある植物です。日本原産のイタヤカエデも、性質的にはハードメイプルに近いと言えます。

雪の重みに耐えて生長した北米産のハードメープルは、衝撃や摩擦に強く、ダンスホールのフロア、ボウリング場のアプローチやピンなどに使われいます。また、緻密な木理に見られる絹糸のような光沢は、清潔感と透明感にあふれ、ピアノの枠組材やバイオリンの背板などとしても賞用されています。木材としての卓越した性質に加えて、「木の真珠」と讃えられるほどの上品な木肌は、どんな空間にも自然に溶け込みます。また、水分を多く含むメープルは、乾燥に手間と時間をかけなければならず、扱いには細心の注意をはらう必要があります。

ごく稀に、「バーズアイ」と呼ばれる鳥の目のような斑紋が木目の中に表れることもあり、非常に稀少価値の高い材として、通常の20~50倍という価格で取り引きされます。まさに、世界の銘木にも匹敵する、北の大地が育んだ奇跡の木材と言えます。

ウォールナット

ウォールナット

独特の風合いや墨流しと呼ばれる木肌の美しさなどから、世界屈指の銘木に数えられるブラックウォールナット。落ち着いた色合いと美しい木目が、重厚さと独特の気品を醸し出し、クラシカルやモダンな雰囲気のインテリアに調和します。その実は「クルミ」と呼ばれ、私たちの生活に馴染みの深い木です。日本では「鬼胡桃」というポピュラーな木がありますが、ブラックウォールナットとは違い、その大半が白木の木材です。

厳しい寒さのもとで時間をかけて生長するため、硬く粘りのある材質を持つ一方、軽量で扱いやすく加工性や塗装性にも優れています。また、加工後の狂いが少ないため、ライフルの銃床や楽器に使われています。辺材は灰白色。心材は濃い茶色のほか、時に黒紫色や赤紫色などが見られることも。辺材から心材にかけての様々な色がグラデーションを描き、美しい模様の表情を形成します。

チーク、マホガニーと並んで世界三大銘木の一つとして最高ランクの評価を得ているこの木材は、「家具材のロールスロイス」とも呼ばれ、チェアやテーブル、キャビネットといった家具や高級車のウッドパネルなどに使われ、人々の憧れの的となっています。枝木の分かれ目の部位を「クロッチウォールナット」といい、模様が美しく採れる量も少ないためさらに高値で取引されます。

チェリー

チェリー

主張しすぎることなく、どんな空間にも美しく調和するチェリー。光を程よく抑える木肌は、人とモノとの間に見えない架け橋を渡し、やすらぎに満ちた時間をもたらします。使い込むほどに光沢を放ち、くつろぎの空間に華やかさと温もりをプラスします。北米大陸には約30種のサクラ類があり、その中でも絶大な人気で最高の木材のひとつとして数えられるのが、アメリカンブラックチェリーです。この種は、日本のヤマザクラなどと同じくバラ科に属しています。木片は燻製の時にチップとして使うと、まろやかな味に仕上げることができます。また、日本のサクランボより黒みの強い赤黒い「アメリカンチェリー」が実ります。

経年変化により、劇的に変色しやすい木肌の色が特徴。淡い薄桃色が飴色風の濃い赤褐色になり、無垢材ならではの特性を実感することができます。材面は緻密で滑らかな木肌を持ち、磨くだけで美しい光沢が増し、水に強く耐久性にも優れています。

また、生長の過程や気候の変化で起こる、「さざなみ紋(リップルマーク)」と呼ばれる独特の紋様が表れることもあり、美しい表情が多くの人を魅了しています。樹液を多く含んでいるため、生命力の強い木ほど黒い斑点「ガムポケット」が見られるのも特徴です。生き様を木目に残すことで、チェリー独特の存在感を強調し、時を重ねじっくりと楽しむことができる木材として、世界的に高い人気を集めています。

ホワイトアッシュ

ホワイトアッシュ

くっきりと浮かび上がる木目は、ある時は主役に、ある時は周囲を引き立てる脇役にと、名優ぶりを発揮します。清潔感のある白色はコーディネートがしやすく、爽やかな空間を演出する最適な木材です。外国生まれの木材でありながら和室にも自然と馴染み、上品な雰囲気を活かしながら、趣きある空間を演出します。

材質が日本のヤチダモに極めて近く、強さとしなやかさを兼ね備え、加工性に優れた良材です。家具材としてはもちろんのこと、床、壁、窓枠など、確かな強度が要求される建築材への使用にも適しています。弾力性、耐衝撃性の高さは、スキー板などの運動器具材としても最適。中でも、アメリカのメジャーリーグではバットの材として、ハードメープルと並びホワイトアッシュを使用するのが、主流となっています。その品質の高さは、一流選手たちの御墨付きです。

バーチ

バーチ

白っぽい木肌のカバ材は、清潔感があり部屋全体を明るくしてるため、リビングや子ども部屋の家具に多く使われています。カバノキ科の広葉樹で主に北米、中国そして日本の北海道に多く生育している樹種です。サクラとは関係ありませんが、緻密な樹肌と材の様子が良く似ていることから「カバザクラ」と呼ばれています。木の樹皮をリング状に剥ぎ、束ねて松明に使っても火が消えにくく、鵜飼いの灯りに使われていたりと、生活の一部にもなっていました。

均質の材質は切削加工性もよく乾燥管理がし易いので、その用途は広い範囲に及んでいます。 フローリング、敷居、ドア、鉄道車両材、船舶内装材やタモ、ナラと並び家具材の常連とも言えます。昭和の初期頃、アルミの代用に航空機の外板として重宝され、特にプロペラはカバ積層材でないと高性能が出ませんでした。材質は重く硬く、色は淡紅褐色で長く使うほど上品な風合いに変化していきます。艶のある瘤(こぶ)や縮み杢のような照りが見られるのも、カバ材の特徴です。

肌目はきめ細やかで日本人に馴染みやすいやさしい上品な風合、明るく清潔感のある薄いピンク色をしていることから、北海道の「広葉樹の女王」と称され、長年多くの人に愛されています。

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